【開催報告】国民民主党 男女共同参画推進本部で「生命の安全教育」についての意見交換

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(Release)2026年6月19日

2026年6月16日、参議院議員会館で開催された国民民主党男女共同参画推進本部において、プラン・インターナショナルは「生命(いのち)の安全教育」をテーマに現状と課題について報告し、議員の皆さまと意見交換を行いました。

今回の会合では、子ども・若者を取り巻く環境の変化を踏まえ、生命(いのち)の安全教育が果たす役割や、全国で実施していく上での課題について共有するとともに、人権教育と性教育の関係性についても活発な議論が行われました。

SNS・生成AI時代に変化する子どもたちを取り巻く環境

報告ではまず、子どもたちを取り巻く環境がこの十数年で大きく変化していることを紹介しました。

現在、小学生の多くがインターネットを利用し、中学生・高校生ではほぼ全員がスマートフォンを所有しています。

SNSは日常的なコミュニケーションの場となり、子どもたちは幼い頃からオンライン空間と接しながら成長しています。その一方で、SNSをきっかけとした性被害や画像被害、デジタル性暴力など、新たなリスクも広がっています。近年では生成AIによる画像加工やなりすましといった問題も顕在化し、子どもが被害者になるだけでなく、加害者となるケースも生じています。

また、若年妊娠や性被害の背景には、相談できる大人の不在や社会的孤立、必要な知識へのアクセス不足といった課題も存在します。被害そのものだけでなく、その背景にある孤立や人権侵害にも目を向ける必要があることを共有しました。

「生命(いのち)の安全教育」は人権教育である

続いて、生命(いのち)の安全教育の内容と目的について説明しました。

生命(いのち)の安全教育は、性暴力の予防教育として始まりましたが、その本質は「自分も相手も大切な存在であることを学ぶこと」にあります。幼児期から高校段階まで、発達段階に応じてプライベートゾーン、境界線、SNS利用、デートDV、性的同意などを学びながら、自分の身体や心を守る力と、他者の権利を尊重する姿勢を育むことを目指しています。

特に近年の教材改訂では、「人権」という視点がより明確に位置付けられ、SNSやデジタル性暴力への対応も盛り込まれています。生命(いのち)の安全教育は単なる知識の伝達ではなく、人権を基盤とした予防教育として進化していることを紹介しました。

全国実施に向けた課題は「地域格差」

一方で、生命(いのち)の安全教育の実施状況には地域差があることも報告しました。

学校現場では、教員が性や人権に関する授業を行うことへの不安、授業時間の確保の難しさ、保護者への説明や理解形成など、さまざまな課題を抱えています。その結果、自治体や学校によって実施状況に差が生じ、子どもたちの学ぶ機会に格差が生まれています。

子どもがどこに住んでいるかによって学べる内容に差があってはなりません。そこで、外部専門家の活用や教員研修の充実、教材や指導計画の整備などを通じて、全国どこでも一定水準の学びが保障される仕組みづくりの必要性について提案しました。

人権と性教育をどう結びつけるのか

意見交換では、「人権をどのように教えるのか」「性について専門家が教える場合、人権教育との関係をどのように整理するのか」といった論点について議論が行われました。

参加した議員からは、知識だけを伝えるのではなく、人権尊重の考え方をどのように子どもたちに伝えていくのかという問題提起がなされました。また、性に関する専門的な内容を外部講師が担う場合でも、その前提として人権や尊厳についての理解が不可欠ではないかとの意見も出されました。

これに対し、生命(いのち)の安全教育において人権と性は切り離して考えることはできないことを共有しました。性的同意を理解することも、SNS上で他者の画像を勝手に共有しないことも、デートDVを防ぐことも、根底には「相手の権利や尊厳を尊重する」という人権の考え方があります。性について学ぶことは、人権について学ぶことでもあり、その両方を統合的に扱うことが生命(いのち)の安全教育の重要な特徴です。

 誰一人取り残さない学びの実現に向けて

子どもたちを取り巻く環境が急速に変化する中で、生命(いのち)の安全教育の必要性はますます高まっています。被害を防ぐための知識だけでなく、自分自身や他者を尊重し、困ったときに助けを求められる力を育むことが求められています。

プラン・インターナショナル・ジャパンでは、今後も学校現場や自治体、専門家、保護者、そして政策担当者との対話を重ねながら、地域によらずすべての子どもたちが必要な学びにアクセスできる環境づくりを進めていきます。

 

#性的同意チェック

いつかくるその日のために。
性的同意についてチェックするための問いを集めました。

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